老眼のお話 第4部

 なんと、第4部にまで突入してしまいました。・・・えーっと、そうそう!老眼鏡は、度が強くなればなるほど、キチンと合ったメガネを作らないというお話・・。もちろん、どんなメガネにも共通することなんですが。

 メガネを作成するときに、度は勿論測りますが、その方その方みんな違います。そして目の位置も高さも違います。レンズの中心と目の中心(瞳孔)を合わせて作るわけですが、これがずれて出来ると大変なのです。一般に0.1くらいの方なら3mmずれたら、気持ち悪くて掛けてられません。もっと度の強い方なら、さらに少しでもずれたら掛けられないほど辛いものになってしまいます。

 度の強さと、ズレの量は (度の強さ×ズレの距離<1プリズム)という許容範囲で厳しく制限されているのです。ちなみに1プリズムというのは、だいたい1メートルの距離で1cmずれる程度のものです。度が弱いうちなら、中心のずれたメガネを掛けてもいいかというと、良い訳はありませんが、それほど目に対する悪影響はないと考えられています。

 従って、「老眼鏡なんて100均で十分だよ。どうせすぐ度なんて変わっちゃうんだから・・」なんて仰ってる方!駄目ですよ!他の人に訳知り顔で話したら・・・。自分のことなら自己責任ででいいと思いますが、他の人にまで持論を展開しては困り者です。せいぜい40代くらいなら、出来合いの老眼鏡でもそんなに影響は無いかと思いますが、50代以降の方なら、必ずキチンと度を測ってお作り下さいませ。

 当店にいらっしゃるお客様の3人にお一人は、初めに上記のような事を仰います。短時間しか掛けないからといっても、眼精疲労を取り除くために掛けるメガネのことですから、ついつい真剣にしゃべってしまって、ご気分を害される方も少なくはないかと後から心を痛めている私ですが、そんなわけで商売っ気だけで申し上げてるわけでは在りませんので、よろしくお願いいたします。