老眼のお話 第2部

 随分寒くなってきましたが、皆様、新型インフルエンザだけじゃなく、季節性インフルエンザや通常の風邪にもご注意下さいませ。

 さて、老眼についての第2弾です。先回は、老眼のメカニズムについて、さわりの部分をお話しましたが、眼の中にある水晶体は遠くを見るとき厚さを薄くし、近くを見るときに厚みを厚くします。この近くを見るときに、厚みを厚くすることを「調節」といいます。若い頃の水晶体は、非常に弾力性があって、瞬時に厚みを変える事が出来ましたが、40歳~45歳を過ぎてくると時間が掛かるようになります。

 これが、近くから遠くへ瞬時に目線を移動したときに暫くぼやけるような状態の正体です。しかもこれは、学齢期における調節麻痺から起こる仮性近視に少し似たところがあるのですが、今まで遠くが見えていたのに、人によっては、軽い近視になる方もいらっしゃいます。当然近視の方が、近視が進行してしまうといったこともありうるわけです。

 従って、これは近くを見るときに無理をさせることで近視が発生してしまう悪い例です。よく「早く老眼鏡をかけると、どんどん進んでしまうから、出来るだけ掛けない様にしているの」とおっしゃるお客様が多いのですが、これはあまりよくない事がお分かりいただけると思います。商売柄、早くメガネを売りつけるために、言っているのではありません。

 あと、近視の方が老眼になりにくい、老眼にはならないといった話の間違いや老眼は進めば進むほど、キチンとオーダーで作るものでないといけない理由についてのお話は、また次回に譲りたいと思います。