最近、ご来店いただくお客様で、どんなレンズをつけても値段が一緒だと思っていらっしゃる方が増えてきました。某「眼鏡○○」を始め量販店の多くが、そういった販売方法に変わってきた為だと思いますが・・・。
でも前にも書きましたが、普通のレンズ、強度用の高屈折レンズ、遠近両用レンズ・・・その他いろいろレンズの種類がありますが、値段はみんな違います。同じコストで出来るようになったわけではありません。
同じ値段でやろうとすれば、自ずとレンズの種類は限られますし、薄型レンズでも利益が上がるように値段設定をしなければなりませんから、フレームのコストを安くしたり、サービスのコストを安くしなければならなくなってまいります。
しかも、そういったありえない販売形態を確立するために、そのしわ寄せは、ほとんどの場合、スタッフに来てしまいます。相当なサービス残業が課せられたり、低~い人件費で雇用されたり・・・と、いずれそのしわ寄せは、お客様に向いてしまうでしょうし、眼鏡という業種が、存在できない業種になっていってしまいそうです。まるで自動販売機みたいになっていくのかな・・・。と悲しくもなってしまいます。
幸い、当店は、いい物をキチンと作りたいと思っていただけるお客様に支えられて、大幅な客数現象にまで至っていないのですが、量販店達の無理な価格競争でメーカーや従業員がどんどん苦しめられて、利益も上がらない構造になってしまったら、最後はどうなってしまうだろうと不安になります。
年も改まって、こんな大不況が続いている以上、価格の低下は一時的にお客様のためになる場合もありますので、持論ばかりを主張していてもいけませんが、やっぱり当店は、自分が、掛けたいメガネ、自分の親兄弟、友人知人に掛けて欲しいメガネをキチンとした技術で、しかも適正な価格で、おんなじものならより安く、販売していける店であり続けたいと固く心に留めていきたいと思います。