メガネ徹底解剖のお時間がやって参りました!
JAPONISM Part,5のはじまりです!
Part,5はいよいよか!という感じで気合の入る
【JAPONISM High Stage】
を【解剖】していきたいと思います。
2008年に誕生した
全ての制約を無くし、突き詰めた『美しさ』と『普遍性』
更なる高みへと目指し
誕生したのが【High Stage】です
シンプルで無駄を削ぎ落としたデザインのもの、そして見た目だけではない、
誰にも真似の出来ない”雰囲気”を持つフレームを作り上げたいという所から始まります
ですが、このシンプルさを追い求めるには、むしろ新たな工程が増えてしまったり、
かえって予算や手間が増えてしまうリスクを伴っていました。
しかし、今までであれば諦めてしまっていたかもしれない追求に対しても挑み、
様々な制限を乗り越えて製作されています。
結果的に既成概念に縛られることのない”もの作り”をしていこうという、
ブランドアイデンティティ自体を見つめ直すいい機会となり、
ジャポニスムにとって大きな転機になりました。
そんなハイステージ、2017年春の展示会で最新作である
【High Stage1005】
が発表されました。
凄まじい程の立体感を持つHigh Stage1005は
到着してから【解剖】したいと思います。今回は
構想・企画~部品製作までに1年以上費やしたモデル
High Stage1003
を【徹底解剖】していきたいと思います。
実はHigh Stage1003は、【JN-490】というモデルとして企画を進めていました。
しかし、その製作過程において、製造の限界点に挑む姿勢は
まさにハイステージとしても遜色ないものであると考え
製作途中からHigh Stage へとランクアップしたモデルです。
成りあがりストーリーです。
この複雑なフロント形状は、チタンプレスでは前例のないデザインだったため
部品を発注してから仕上がるまで、デザイナーはほぼ毎日のように
プレス部品のメーカーさんに通い、このデザインを実現させるのは不可能に近いと嘆く担当者を説得しながら、一歩一歩その工程を進めていったそうです。
High Stage1003の特殊な形状のものは、工場内で一人の方しかプレスできず
さらに1ヶ月以上も掛けてようやく完成させた金型が
1回目のプレスでいきなり割れてしまったそうです。
これが一発で割れるって・・・プレス担当やデザイナーはあまりの出来事に
泣き崩れる程だったそうです。
通常であれば大量生産が可能なものが、あまりの難易度の高さから、
製造可能なフロントが月に70〜100枚ほどに制限されました。
また、素材として使われるチタンも、質が悪いと不良率が高まるため、
特注のチタン材を使用します。
様々な制限を乗り越えながらも、デザイナーが本当に作りたかった形を追い求めた
フレームが、ジャポニスムの最高峰に位置するHigh Stage1003なのです。
【プレス加工】
High Stageシリーズというと
【チタンフロント一体成型】という
フロントパーツを“ロー付け”することなく作る事で
強固な仕上がりにする技法で全モデル統一しています
フロントの形を作っていくのには“プレス”製法を活用します。金型を
何百トン
もの力でプレスして眼鏡の曲線や造形を施してします。上記していますが、
今までにないデザインなので、製作過程で予想外なことが起きてしまいます。
このような失敗作もたくさん出るほど大変なことなんです。
一説には10本作って半分上がればいい位とも言われています・・・
1回のプレスで作られる眼鏡もあれば、10回ほどプレスを掛けるメガネもあります。
こちらのHigh Stage1003は
50回以上のプレスによって形成されます!
そのプレスで出来る曲線や凹凸が下の画像になります。
こうなったり
こんな感じにもなったり
この形になるまでの工程を知ると、見る目も変わります。
裏から見てもキレイです。正面から見るときとは違った立体感を感じます。
フロントのプレス部分を紹介する事が多いHigh Stage1003ですが
実はテンプルの造りもかなりこだわっています。
フロントからの流れで、テンプルも丸く凹ませたテンプルになっています。
写真では分かりにくいのですが、手触りが最高にいいです。
今店頭にあるHigh Stage1003は、特別仕様になっているので
テンプルエンドにJAPONISM20周年記念ロゴが印字されています。
JAPONISMのテンプルエンドは厚く、丸く削られていますので
耳のあたりがとってもソフトに、しっかりフィットしてくれます。
【 最終生産の数量限定の300セット】
High Stage1003の最終生産限定セットは豪華仕様になっております。
上でも少し触れましたが、ノーマルのHigh Stage1003にはない
特別仕様になっています
①豪華化粧箱
豪華な化粧箱が付いてきます!
②オリジナルケース
テンプルを多少曲げてもケースに収まるように
最初から3Dデータで寸法とデザインを設計しています。
メガネを収納した時に正面を向くようにもなっています。
奥行きのあるHigh Stageでもしっかり入る専用ケースになっています。
ちなみにノーマルのHigh Stageケースは
こんなのです。ケースとしては珍しい巻物型になっています。
箔押しの金が高級感を醸し出しております!
③チタンパッド
特別仕様のHigh Stage1003はチタンパッドが使われています。
ノーマルバージョンはJAPONISMお得意のコーンパッドが使用されています。
ちなみに先日の展示会でも、様々なブランドが
チタンパッドを使ったメガネを沢山リリースしていました。
チタンパッドはこれからのトレンドになっていくのではないでしょうか?
High Stage1003みたいなシャープでクールなフレームに合わせると映えます!
④ドライバー
ブランドロゴがレーザーで刻印された
ハイステージリミテッドエディション限定オリジナルドライバーが付属します。
なんとこのドライバー、棒状の素材から1本を削り出しています。
持ち手部分から先端にかけて自然な流線を描き、シンプルな造形美にしています
使用時に指が滑らないように
【アヤメローレット】
という加工を施し
機能性だけでなく無骨な印象になりがちな道具に繊細さをプラスしました。
JAPONISMユーザーの方はこういった【道具】はお好きなのではないでしょうか?
さて、長きにわたりお送りしてきたJAPONISMの【徹底解剖】
今回を持ってJAPONISM編は終了です。
どのブランドもそうなのですが、手に取って触ってみなければ分からないです。
デザインだけでなく、細かい部分のプレスや接合部分は触ってみるのが一番です。
かかり具合や、肌触りなどは写真では伝えきれませんので・・・
JAPONISMは多くを語らずとも掛ければ分かる数少ないブランドです。
ぜひそんなJAPONISMを見にいらしてください!